社会福祉法人 山善福祉会 豊原学園

園からのお知らせ

お知らせ

2023/05/24
豊原日記~みさとっこのお話~
3歳児クラスになったら、お外遊びの時に裸足で履いているみさとっこ草履。
土踏まずの形成、外反母趾の傾向の改善、足の指が浮くことがなく転倒防止効果が
あるなど、注目の健康履物ということで開園当時から使用しています。

 さて先日、そんな風に子ども達の大切な履物であるみさとっこを”あした天気になぁれ”をして
遊んでいて、勢いよく飛ばしてしまい、用水路に落ち、水の勢いがすごかったこともあり
流れていってしまった、という報告がありました。 飛ばしてしまったS君と担任が一緒に
事務所にやって来て、その話を聞いて笑いそうになりましたが、もちろん当の本人は
泣きだしそうな顔をしていました。
現場近くにいた職員でもう探した後だったとのことでしたが、もう一度探してみよう!と
二度目のみさとっこの捜索開始。用水路をたどり歩いて辿れるところまで探しました。
携帯電話のライトで暗い用水路を照らしたり、思い金属の蓋を持ち上げようとしたりしましたが
見付けることが出来ませんでした。一度目の捜索に出た職員は用水路の中にもぐって、歩いて前進
していこうとしたそうですが、さすがに狭くて断念したそうです。
S君とS君の保護者さんに申し訳ない気持ちで捜索を終了し、この出来事をお伝えしました。
S君のお母さんは笑いながら話を聞いて下さり、捜索に感謝します、とおっしゃって
下さり、新しいみさこっとを購入して帰っていかれました。

その少し後に、一人の職員から事務所にこんな報告がありました。
「すいませんでした。S君に明日天気になあれを教えたのは私なんです・・・。
S君が足をぶんぶんしていたからみさとっこを飛ばしてみたいのかな、と思って
明日天気になあれを教えてしまいました。」と。
申し訳ない思い一杯の表情で話をしにきてくれた姿、そして報告の内容に
また笑いそうになりましたが、責任感が強くて、素直で、優しいこの職員の
言葉に一通り話を聞いた後に涙が出そうになりました。
思いの他勢いよく飛んでしまったこと、フェンスを越えて用水路に落ちるなんて
想像もしなかったことは本当なら私たちがこの仕事をする上では予測しないと
いけなかったこと。もしかしたら周りで遊んでいるお友達に当たってしまい
ケガをしてしまうことがあるかもしれないことなど、もしもの事態を想定したら
今回遊びを教え、やってみることを提案した場所はふさわしい場所ではなかった
でしょう。
それでも子どもの姿を見て、興味を持っていることに気付き、喜んでくれるかな、
楽しんでくれるかな、と遊びを提案してくれたこと、大変なことになったと
謝罪にきてくれたこと、そして子どもを叱ることなく全力でみさとこを
捜索してくれたこと・・・。保護者様にはご迷惑をかけてしまいましたが、
こんな職員達と保育ができることを誇らしく、嬉しく感じることができた
出来事でした。



一覧へ戻る